VisiWeld 溶接の可視化装置
VisiWeld システムは英国 OxfordLasers社がリリースする、溶接のアークや炎の光の中を可視化する溶接可視化システムです。
通常、溶接の可視化はアーク溶接やレーザー溶接時には高照度のプラズマ光が発生するため、詳細を観察することはできません。溶接カメラやプラズマ光に合わせたNDフィルダーを使用しても、溶接の媒体自体が発光しているため、メルトプールなどはまったく見えません。
VisiWeld システムはプラズマ光を完全に遮断することができ、溶接プロセスの全てで鮮明な可視化映像を得ることができるようデザインされています。
いままで撮影が困難とされていた、ヒュームの発生状態やスパッターの飛翔状態など、鮮明に捉えることができるようになりました。
▪️製品ラインナップ
▪️ VisiWeld-1000 溶接可視化システム |
▪️ VisiWeld-10000 溶接可視化システム |
サンプル
一般的NDフィルター可視化映像
溶解部分は発光しているため真っ白に飛んでいます。その他の部分は暗いため真っ黒です。
これでは最も重要な溶融部分の様子がわからず、溶接の可視化には向きません。
VisiWeld システムの可視化映像
炎と溶融部分の閃光が全く見えなくなくなっていることに注目して下さい。
溶接部分の様子が克明にとらえられ、溶接の可視化としてプロセス過程の詳細を観察することが容易になります。
VisiWeldは溶接可視化システムとして、メルトプールやアーク内部で動く溶融したメタルの観察を容易にします。
システム概要/原理
VisiWeld溶接可視化システムは、照明用の狭帯域幅光として特殊な可視化パルスレーザーを使用しています。アーク放電などで発生するプラズマを含む光は広帯域幅の波長ですが、この溶接可視化パルスレーザーは閃光の波長を避けた帯域を使用しています。また、溶接可視化パルスレーザーの高出力により、十分な光量を確保します。溶接可視化カメラには狭帯域バンドパスフィルタが内蔵されており、プラズマ光などはカットされます。これによりアーク、炎などの光以外の現象を詳細に観察することが可能となります。
他の溶接可視化システムは、溶接の火の玉などの閃光を綺麗に透かして見ることはできません。VisiWeld溶接可視化システムは、溶接の可視化に特化したパルスレーザーと溶接可視化カメラを使用することで、ギラギラとしたスッパッターなどの閃光を見事にカットする事ができます。標準のシステムは60〜1000fpsまでのフレームレートで撮影する事ができます。これにより、メルトプールの動きや、メタル溶融弾の動きを研究することができるようになります。
溶けたメタルの表面は鏡のようになり、他の溶接可視化システムでは照明用の光源自体がハレーションを発生させ、画像が真っ白に飛んでしまうことがあります。VisiWeld溶接可視化システムが使用する専用の溶接可視化パルスレーザーは、この部分に対しても特殊な波長調整を施すことでハレーションの起きない照明を実現しています。
システムの特徴
閃光内部のクリアーな可視化(閃光の除去)
閃光の発する波長と分離できる溶接専用の可視化レーザーを使用する事で、内部の様子が鮮明に観察できます。
リアルタイム撮影
溶接のメルトプールや溶接の様子をリアルタイムに可視化し観察できます。
鏡面反射の除去/抑制
溶接専用の可視化レーザーは特殊なドライブ技術により、レーザー自体の光が溶融したメルトプールなどの鏡面で正反射する事を抑え、波打つ様子などを詳細に可視化し記録できます。
簡単な設置
コンパクトな空冷レーザーヘッドとカメラ、商用100Vで動く低電圧システムにより、どこにでも簡単に設置することができます。
簡単な操作
溶接可視化レーザーはパルスレーザーでありながら、カメラからの同期だけで簡単に動き、操作はカメラで撮影するだけの簡単操作です。
メンテナンスフリー
主要な溶接可視化レーザーは、防塵、防滴、空冷仕様のためメンテナンスの必要がありません。
完全空冷式の溶接専用可視化レーザー照明
1次冷却水も使用しない完全空冷です。悪条件を考慮した冷却一体型密閉筐体により耐熱環境に適しています。また、レザーヘッド部と照射光学系部分を分離する事もできます。